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叫ばなかったことを褒めてやりたいくらい、私は驚いた。
その後彼女は何事もなかったようにまた寝息を立てた。
私はその夜、寝ることができなかった。
「グッドモーニーング?」
「うーはーよー」
元気よく朝の挨拶をする彼女に、私は疲れきっていた。
きっと、彼女にとってはなんでもないことなのだろう。
いや、それは違う。昨晩のことは、彼女の、彼女だけの秘密なのだ。
私が知っていてはおかしいこと。
だから、私は知らない。
知っていることを忘れなければ。
私たちは支度をして朝食を食べ、しばらく話した後に彼女の父親が仕事に行く際、車に乗せてもらって家に帰った。
それからしばらく、私たちは連絡を取らなかった。
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