和谷君と相原さん①

2/2
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ
「………好き。」 その二文字の言葉に私は振り回されている。たった二文字。されど二文字。その言葉、いや―――――、彼の言葉は私の思考回路をショートさせるくらいの威力をもっていた。 「あのさ、相原……話聞いてる?」 「え?えっと、その…………………うん。」 気恥ずかしいというかなんというか。目の前の男子、もとい和谷君の心情がわからない。本気かもしれないしもしかしたら 何かの罰ゲームだったりするのかも。そんなことを悶々考えてると和谷君が言った。 「相原、これ罰ゲームじゃないから」 「え」 「顔にかいてある」 見透かされたように言われて驚いた。でもそんな事に驚いてる暇はなくて、気付いたら腕を引っ張られて彼の胸のなかにいた。いい匂い、じゃなくて!! 「わ、わわわ、和谷くん」 「……相原どもりすぎ」 苦笑する和谷くんに私は顔を赤くして俯いた。ドキドキする。もしかしたら和谷君にまで聞こえてるのかもしれない。そう思うと余計恥ずかしさが込み上げてくる。 「相原、」 「な、なに、和谷君」 「俺、本気だから。」 だから覚悟しとけよ? そう言って彼は笑ったのだ――――。 和谷君と相原さん① 終
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!