第1章

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聖歌祭が始まるまでの間、楽しく談笑する生徒や歌の練習をする生徒。 真弓は、隅っこで一人、邪魔にならない様に座っていた。 一人だけポツンと、取り残された気分の真弓は、黙ったまま床を見つめていた。 そこへ一人の生徒が話し掛けてきた。 「自分…人見知りなのかい?」 慌てて返事をする真弓。 「い、いえ…別に…そうゆうんじゃなくて…」 「そうなの? 私は三年の藤家鏡子! 君の名前は?」 「私…一年の山本真弓です。」 真弓は先輩という事もあってペコペコとお辞儀をした。 「ありきたりな名前だねぇ。」 鏡子は笑いながら言った。 「は、はい。 平凡な名前です。」 若干、緊張しつつも真弓は鏡子と話しを続けた。
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