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学園の敷地内は広く真弓も奈津美もいまいち把握できていない。
「この学園、広いよねぇ?」
「そうね。生徒は少ないのに。」
「あなた達!
早く教室に行かないと授業に遅れるわよ?」
花壇の手入れをしていたチャペルのシスターが言った。
背筋を伸ばし、服装もきちんと整えた壮年の女性。
一見して聖職者とわかる服装。
アニメやドラマで見る様なシスターの服装は、黒でびしっと決めていながらも、穏やかな笑みを浮かべ真弓達に注意する。
慌てて返事する二人。
「は、はい!
ありがとうございます!」
言うと同時に走り出す真弓にシスターが困った顔で言った。
「走ったりしてはいけませんよ?」
「はーいっ!」
真弓は元気よく返事をして走っていた。
奈津美はオロオロとしていたがシスターに深くお辞儀をすると、慌てて真弓を追いかけていった。
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