第1章

9/25
前へ
/293ページ
次へ
授業を受け、休み時間になると直ぐ様、真弓のもとに駆け寄る奈津美。 気にする様子もなく笑顔の真弓に罪悪感を感じる。 罪悪感の中に鈴華の事もあるが、もう一つある。 真弓が学園を辞めてしまえば独りぼっちになってしまう。 そんなのは嫌だ。 だから、なるべく一緒に居ようと、自ら誓いを立てた奈津美。 「次の授業は音楽だよね? 私、楽しみだなぁ!」 「そうね。真弓は歌だけは上手だもんねっ!」 「だけは余計ですっ!!」 ぷくっと顔を膨らまし、可愛く怒る真弓。 二人だけの空間。 周りにケムたがれても関係ない。 どうか、私達の中に入ってくるのは止めて! そんな風に考える奈津美。
/293ページ

最初のコメントを投稿しよう!

83人が本棚に入れています
本棚に追加