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途端にフッと社長が笑った気がしたけど顔をあげる勇気が出ず、社長室のソファーに下ろされるまで堪えるしかなかった。
「お前は何故拒む?」
「私は社長の御人形では無いからです。意思を持った大人です。」
「わかっている。
それが拒む理由か?」
「社長はわかってない!!
わかっているならば何故キスしたんですか!?何故勝手に一緒に住むなんて決めたんですか?!
そこに私の意思は一つも無いわ!」
余りの感情の激しさから私は悲痛な叫びを上げてしまい、逆にいたたまれない気持ちになった。
これじゃただのヒステリックな女だ…
「成る程。お前の気持ちは理解した。つまりはお前の意思を無視する俺が気に入らないと言うことか。」
「そこまでは…いえ、その通りです。」
少し罪悪感に苛まれ言い訳しそうになったけど、余計惨めになるので認める事にした。
すると社長は以外にもフワリと微笑み、なぜか私を優しく抱きしめた。
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