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チンっと軽快な音を立ててエレベーターは止まった。
ドアの先には毛足の長い絨毯と広々とした扉が一つだけ。
ここは何?
「ここが俺の家だ。
住居用にワンフロアぶち抜いてあるから、お前は好きな部屋を使えばいい。」
「…今日一日お世話になります。」
「強情な女だな。」
「なんとでも。」
「ククッ。気の強い女を捩じ伏せるのも、なかなかソソるな。」
「悪趣味ですね。」
さっきまでの優しい雰囲気が一掃された社長は相変わらず俺様オーラ全開で、やっぱり腹立つ。
だから私なりに精一杯の厭味を吐き出して応戦した。
なのにやっぱり涼しい顔で私の腕を掴んで部屋に進んでいく。
なんでこの人こんなに他人を無視しまくれるの?!
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