662人が本棚に入れています
本棚に追加
「今日は一先ず失礼しますわ。
…改めてきちんとお話しましょう、ね?佐野宮さん。」
有無を言わさない声色でぴしゃりと言い放った後、水野さんは優雅にでていった。
後に残された私はどうしたら良いかわからずに、ただ茫然とするしかなかった。
「おい、アホ面。
仕事行くぞ。」
「アホ面で悪ぅございました。」
「ほう?
減らず口はまだ残っていたか。」
「そうですね。
と言うかそもそも社長が悪いんじゃ無いですか。
彼女さんに誤解されるような事言って!」
「彼女ではない。
親の決めた婚約者だ。」
親の決めた婚約者…
「て、余計に悪いわ~~~!!!」
親の決めた婚約者に恋人だって勘違いされたら私本当にやばいじゃん!!
最悪、婚約者側と社長の家との両方から責められ兼ねない状況に青ざめた。
私今のところ、社長を唆した悪女じゃない??
最初のコメントを投稿しよう!