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桐島さんの恐ろしい笑顔に誘われながら私は朝の出来事を喋り出した。
流石の桐島さんも水野さんの名前を聞いた途端、一瞬嫌そうな顔をしたけど、直ぐに満面の笑みを浮かべる。
「それは…大変でしたね?
しかし水野様と張り合うとは。
なかなか素敵な挑戦ですね、頑張って下さい。」
「う゛っ!!そんなぁ…」
半泣きの私を楽しそうに見る桐島さんを恨めしい気持ちで見ていたら不意に後ろに殺気を感じて振り向いた。
「…お前達、何している?」
「社長、会議お疲れ様でした。
具体策は出来ましたか?」
「あ?あぁ。
そんな事より、人の仕事中に実に楽しそうだな?」
入口に立ち腕を組みながら私たちを睨みつける社長。
…怖い。
なのに桐島さんは楽しそうに語りかける。
「おや、ヤキモチですか?
社長らしくないですね?」
「桐島、後で後悔するぞ?」
「それは社長では?」
「…チッ。
佐野宮、来い!」
グイっと私を引っ張りながら社長室へと入って行く。
ちょっと待って!!私やばいよぅぅぅぅ。
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