春の訪れ

3/3
前へ
/3ページ
次へ
『お前ってさ、馬鹿だよな?』 そんな幼馴染みの一言から始まった、塾計画。 確かに、春はいま通う高校に入るのもやっとという頭だ。 それは、幼馴染みの石原裕太(イシハラユウタ)にも共通していることなわけだが。 『何なの、急に、失礼な奴!』 そう返す春をなだめるように、裕太は言う。 『まーまぁ。だからさ、一緒に塾行かない?ってこと』 そう言われた瞬間、春はなんとなく、裕太から目をそらした。 『……いいね、それ。今度、一緒に申し込みにいこっか』 そして、今に至る。
/3ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加