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古の都、京都。
僕の第二の社会人生活が始まった場所。
仕事への強い憤りから、僕が少し心を病んだ場所でもある。
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『わが○ま』
アットホームでノスタルジー溢れる店内。
価格帯は若干高いが、旨い京料理を出す居酒屋。
僕の京都ライフをアシストしてくれた第一功労者である。
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その日は珍しく常連客が来ない、梅雨が明けたばかりの七月の夜。
板さんと話す事もなくなった、夜の11時過ぎ……
突き抜けるような白い肌をした女性が入って来た。
僕はそれまで、夜も遅くに独り酒を嗜む女性は数多見てきたが……
この女性は、僕が見てきた多くのそれとは違っていて。
何故か……
何かに憂いている様に見えいた。
上手く言葉で表現が出来ないが……。
何処か儚さを匂わせた、美貌も陰る淋しげな女性だった。
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