京一夜艶恋唄

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古の都、京都。 僕の第二の社会人生活が始まった場所。 仕事への強い憤りから、僕が少し心を病んだ場所でもある。 =============== 『わが○ま』 アットホームでノスタルジー溢れる店内。 価格帯は若干高いが、旨い京料理を出す居酒屋。 僕の京都ライフをアシストしてくれた第一功労者である。 =============== その日は珍しく常連客が来ない、梅雨が明けたばかりの七月の夜。 板さんと話す事もなくなった、夜の11時過ぎ…… 突き抜けるような白い肌をした女性が入って来た。 僕はそれまで、夜も遅くに独り酒を嗜む女性は数多見てきたが…… この女性は、僕が見てきた多くのそれとは違っていて。 何故か…… 何かに憂いている様に見えいた。 上手く言葉で表現が出来ないが……。 何処か儚さを匂わせた、美貌も陰る淋しげな女性だった。
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