プロローグ

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新暦1071年4月29日ミッドチルダ臨海空港の大規模火災が発生した。 周りは激しく燃えさがる炎の中、私―、アリス・リーリエは絶望と死を直感していた。 『私、こんなとこで死んじゃうのかな…』 体に力が入らなく、意識も朦朧としてきた。 『……生きたいよ…』 アリスが意識をなくす時に最後に感じたのはあたたかい温もりだった。 『くそ、――っ、こんな…小さな子まで…』 アリスの頬に一滴の水滴がかかり、男の声が聞こえてくる。 (……だ、だれ?この人泣いてるの?…) 『――うおおおおおおっ!!』 空港すべてに聞こえるかに男は咆哮する。
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