第一章 青空の始まり

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第一章 青空の始まり

新暦0075年 4月 ミッドチルダ南部 管理局市民窓口センター 『アリスさん。アリス・リーリエさん』 『あ、私です』 窓口に呼ばれ、アリスは窓口に向かう。 『魔導師ランク昇格試験おめでとうございます。IDカードの更新です。更新事項は魔導師ランク陸戦Aから陸戦AA。役職は一等陸士改め、陸曹でよろしいですか?』 『はい』 係員の説明を聞き、アリスは頷く。 『では、新しいIDカードです』 『どうも』 IDカードを受取り出口に向かう。 『グラム陸曹長!!本当によろしいのですか!?』 『…ん?』 出口の前で足を止め、アリスは騒ぎの方向へ体を向けると二人の男性が口論していた。 『明日のBランク試験を二人一組で受けるという二等陸士二名の試験官をグラム陸曹長がなされるはずではなかったのですか!?』 『本部の決定だ。従うしかない』 『しかし、あのような、使い魔かすら分からない小さな試験官など聞いたことがありませんよ』 (…二人一組で昇格試験を受ける?それに試験官が小さいってなに…?) 『ま、いいか』 アリスは興味をなくし、外に出る。
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