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「…俺たち、親友ですよね?」
やっと絞りだせた言葉に先輩は、「うん」と頷いて、俺の手を握り締めた。
先輩の顔は、俯いていて表情が分からなかったけど、もしかしたら、泣いていたのかもしれない。
そんな先輩がやっぱり、好きだ。誰よりも欲しいと思う。
幸せにしてあげたいし、守りたい。
だけど、俺には彼女をどうにかしようとする、勇気も思い切りの良さもなかった。
今、この瞬間に彼女を抱き締めて、
『俺がついているから。』
と、言えない自分が憎かった。。
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