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雨がやんだ直後の澄んだ空気は肺にはいると胸に駆け上がるようで、俺は少し胸が締め付けられるようだ。 じっとりと湿気を含んだアスファルトがいつもよりも柔らかく感じてしまい、素手で触りたくなるのは俺だけなのか。 目をつぶり静かに深呼吸をして吐き出した息はアルコールをたっぷりと含んで、甘みをかもしていた。 「雨やんだんだね。」 背中からした声にドキリとして振り向きながら後ずさりをする。 2、3歩目に転けそうになったが、なんとか手をついて持ち直した。 「あぶね!………………あれ?まだ飲んでんじゃないのか?」 声の主に投げかけた言葉は少しのため息と落胆によって打ち返される。
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