紅く煌めく妄想ヤンキー

出会い

とか考えてると、いつの間にか俺の席の横まで来ていた。

しかし、何故か横で立ち止まって俺を見てくる。

……あれ？コイツどっかで見たような…

「これ、お前のだろ？」

そう言って、机に見覚えのある生徒手帳を置いた。

…あ、これ俺のだ。

「落としてたから…」

「…あっ、朝の絡まれてた女の子！拾ってくれたのか。ありがとな！」

「べ、別に礼言われても嬉しくないし…それに、助けてくれたし…」

「気にすんな。ついでみたいなモンだったからよ」

「ふ～ん、ま、渡したから」

「ああ、サンキュー」

俺が礼を言うと、顔を少し紅く染めて、ぷいと顔を逸らして自分の席に座った。

……なんだ？

「あ～、という事だ。みんな仲良くしてやれよ！じゃあな！」

と言い残し、タケさんは教室から出て行った。