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「……というわけでこれから使い魔の召喚と契約をします!」
教室に戻って来た俺は担任から彼女いわく愛の鞭を受け、頭を押さえながら教室の一番後ろ端に一つだけ空いていた席に座った
さすが優等生クラスと言うべきか、学年トップ50が揃っていた。中には見知った貴族もいてこちらを睨んでいたが気にしない
「先生!何かクラス間違ってる奴がいるんだけど?」
「そんなことないわ、もし居たら私が張った“人物識別結界”で迎撃されているもの」
………先生、あんたはなんつー物騒なもの張っているんだよ
「ま、それは置いといてこれから使い魔の召喚しに行くからみんな10分後に召喚の間に来てね。んじゃ!」
そういうと若さのあふれる彼女は元気良く教室を飛び出して行った
するとクラスメイトの皆もそれぞれの席から立ち上がり各々行動を開始した
「……あの」
「ん?」
睨んで来る貴族どもにガンを返していると声をかけられた
振り返るとそこには“美”少女と“美”男子のコンビが立っていた
“美”少女の方は美人と言うより可愛らしい少女の様な娘だった。ふんわりとした桃色の髪と幼さの残る彼女、たださすがと言うべきなのか背は俺より低いが、女性らしく出るところは出て絞るところは細く引き絞られている
“美”男子の方は男装の麗人と言われても可笑しくない様な中性的な整った面立ちだった。白髪とその鋭い目つきが特徴的で、うん、笑顔が苦手そうだ
「どした?何か用かな?」
「いえ、召喚の間に行かないのかと」
……ウ~ン。クラスの連中が全員出て行ったらぼちぼち行こうと思っていたが
「ありがと、そろそろ行くよ」
こんな可愛らしい少女に言われたんじゃしょうがないな
席から立ち上がり扉に向かおうとするとクイッと袖を引っ張るものがいた
首だけねじるとそこにはさっきの“美”少女が上目遣いをしながら袖を軽く引いていた
「あの、一緒に行きませんか?」
何だって?
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