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…………ドクン…ドクン…。
「っ!!」
確かな心臓の鼓動(コドウ)する音が……聞こえてくれた。
「良かったっ…ブルー、良かったよっ…」
自然と安堵(アンド)の言葉が漏れ出てきて…ポタポタと目から雫(シズク)が流れ落ちてきます。そんな雫を腕で拭(ヌグ)いながら、ワタシはブルーを優しく抱き抱えました。すると、
「んっ…うぅっ」
ブルーが苦しそうな声を出しながら目を開けます。
「ブルー!気が付いた?もう大丈夫。安心してユウおねえさんだよ」
ワタシはなるべく優しい口調でブルーに話しかけました。
「んん…ユウ…おねえさん?…そっか、ボク、戻ってきたのですね…」
少しぼんやりしたような雰囲気でブルーがそう言います。
「ブルー、身体中真っ赤だよ!大丈夫なの?」
「はい、大丈夫ですよ。見た目よりは軽傷なのです」
その言葉通り顔色が悪いという事はなく、ワタシを安心させるようにニコニコ笑顔でワタシを見上げていました。
「ブルー…無理してない?さっきみたいに…」
ワタシは連れて行かれる時にブルーが向けてくれた笑顔を思い出します。
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