【第一章】HAPPY BIRTHDAY!?

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「ママは、あなたの十六歳の誕生日にこの事を話そうって決めていたのよ。なぜなら、パパの血を引くあなたには、多分もうすぐ変化が訪れるだろうから」 変化!? 「もし、パパに会いたかったら・・・会いに行ってもいいのよ。パパの血を引くあなたなら聖なる地も受け入れてくれるでしょう。あなたの人生だもの、好きに生きなさい」 パパに会う?そんな・・・ママを一人置いて行くなんて出来ないよ! 「・・・私、どこへも行かないよ。ママと一緒にいるから・・・ずっと」 そう言うと、ママは心なしかホッとしたような笑顔を見せた。 その後、複雑な気持ちを抱えながらもテーブルの上のご馳走をすべて平らげた私は、ママからのプレゼントを持って、部屋へと向かった。 部屋へ入った私はベッドの上に座り、早速プレゼントのリボンを解くと、包装紙を破かないように気をつけながら剥がして開けた。 可愛い、薄ピンクのコートだ! 一年中真冬のこの国では防寒具は必需品。今まで着ていたコートは、少しサイズが合わなくなっていたから、結構前にママにお願いしたんだけど。覚えていてくれたんだ・・・ ママの気持ちが嬉しくて、思わずコートを胸にギュッと抱きしめた。 コートをクローゼットにかけた後、パジャマに着替えて、ベッドに寝転び考える。 ママにはああ言ったものの、・・・やっぱりパパに会いたい気持ちもあるんだよね。 そんな事を考えながら私は、いつしか深い眠りに落ちていった。
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