【第二章】小さな変化

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そして放課後、たっぷりと先生にお説教されて、ぐったりとしながら教室へ戻ると、 「マリカ!」 ん? エリザ! 「待っててくれたの?先に帰ってくれてもよかったのに・・・ごめんね」 しかしエリザは小さく首を横に振ると、 「でも、心配だったから・・・」 そう、昔から彼女はとても優しい子なのだ。 「・・・ありがと。さ、帰ろ!」 といいながら、机の横にかけてあるバッグをとり、私たちは教室を後にした。 帰り道、いつもは色んな話しをしながら歩くこの道を、今日は二人ともただ黙々と歩いていた。 そして、その沈黙を破ったのは・・・ エリザだ。 別れ道まで来た時、 「また明日ね」 そう言った私に彼女は笑顔で、 「・・・マリカ、何か悩み事があるならいつでも聞くからね。何があったのかわからないけど、私はいつでもマリカの味方だから」 「エリザ・・・」
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