彼岸花

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ヤコスケの忍、 昔からオレ達を見ててくれた 唯一の人、 ユキノの胸で涙が止まらず 部屋につれてかれた。 「・・・・・・・・・」 「殿方様・・・・どうかなさいましたか?」 「・・・・・・・・」 「・・・・?」 「いや・・・気にするな・・・」 「もしやあの方を思ってるのですか?」 「・・・・・!」 「やはり・・・・ 実を申し上げますと わたくしもある方を思っております」 このオナゴは語り始めた、 ここに来る前の話し そして慕っていた人の話し、 皆も同じなんだろう、 地位の為に 一番慕っている者を捨てなければいけない事を・・・・、 「この世は切ないなぁ・・・」 「はい・・・・」 沈黙の中に部屋の戸を開ける音と 外はやけに慌ただしい音を立ててた、 「殿方様! 大変な事態で御座います!」 急な不安が身体を締め付けた。
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