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午後9時――倉庫街をMP5SD6を構えた黒っぽい服装の東洋人の若い男が足早に進んで行く｡
ここはカナダ南西部の港街,バンクーバー｡緯度が高いため5月ともなると夜になっても空は夕暮れ時のように明るい｡
男は自動小銃M16で武装した警備員の目をかい潜り,一番警備が厳重な倉庫に接近する｡
監視カメラの死角から倉庫の壁をよじ登り,窓にビニールテープを貼って3点式スリングベルトで吊ったMP5のアルミ製ストックでガラスを割る｡
窓ガラスはビニールテープの内側だけ割れ,男は鍵を開けて窓から倉庫内に侵入｡
男は1階に降り,コンテナの中に入る｡
銃身の脇にセットされたライトを点灯すると,コンテナは金網のゲージで仕切られ,中には女性達が身を寄せ合うように眠っていた｡
女性達は様々な人種が集められており,肌や髪の色は様々だった｡
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