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2人の警備員はビニールテープで男の腕を椅子のひじ掛けに縛り付け,足も椅子の脚に縛り付けた。
「お前はなかなか見所がある奴だ。確か日本人でこんな気の強い奴が欲しいって言ってた客がいたな。何てったっけ?」
「Mr.コジマです。」
「そうだった。」
男は困惑の表情を浮かべる。
「お,俺を売る気か?!」
紫シャツの男が不気味に口の端を吊り上げ,答える。
「男は商品にならないと思ったか?だが…世界は広い。色々なニーズの顧客がいてね。お前の腕ならボディーガードなんてチョロいだろ?夜の相手をするのは勿論だが,そっちはクライアントにじっくり教わるんだな。」
紫シャツの男は,男の持ち物を広げた机の引き出しから漏斗を出す。
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