3rd battle

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――――――――― ―――――― ――― 「あー…いてぇ」 隼人は切れた唇の端を指で押さえて、しかめっ面で俺の横を歩く 「あの、さ」 「ん?」 「痛い?」 「いや」 「あ、そ」 「お前は?」 「…少し」 他愛もない会話をしながらいつもの道を歩く 「…あのさ」 俺は恥ずかしくなってうつむいて話す 「……"守る"って言ってくれてサンキュ」 隼人が唖然とした中、俺は続ける 「…その………嬉しかった…」 言い終わった後、 "言わなきゃ良かった"とか"バカみてぇ"とか思ったけど 隼人の 「………いや、こっちこそ……サンキュ」 を聞いたとき、 "言って良かった"って思った あのあと、お互い顔をそらしながら歩いたのは、 俺らしくないことを言ったから恥ずかしがったのであって 勘違いなんてない、と自分に言い聞かせた 絶対に"変"な気なんか起こさない そう言い聞かせた1年の春 ※あとがき→ _
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