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プロローグ
アルレビス学園――。
古くから数多くの著名な錬金術士を排出してきた、錬金術の最高学府。
その学び舎は空高く浮かぶ島にあり、錬金術の才能なき者は、学び舎の門をくぐることすら叶わない。
だが……近年、教育者の質の低下により、卒業後、まともな錬金術士となる生徒は激減。
加えて、世界中からマナがいなくなるという現象が発生し、錬金術の才能を持つ生徒も年々減っていく。
さらに追い討ちをかけるように、マナの力によって浮かんでいた島も、その支えを失い、地面に墜落……学園の栄光と権威は、文字通り地に堕ちた。
ここに至り、学園はようやく方針の転換を決意する。
錬金術だけでなく、戦いや政治などのクラスも開設し、なりふり構わず生徒を集め始める。
初めは白い目で見られていたこの経営方針だが、徐々に生徒も集まりだし、学園は活気を取り戻していった……。
そんな中、時を同じくして学園の門を叩いた生徒たち。
一人は、マナに対して暗い思いを抱く少年。
本人に入学の意思はなかったが、自身が仕える家のお嬢様が錬金術士を目指すことになり、その御付として半ば無理矢理に。
もう一人は、マナを手に入れる為という目的を持った、田舎育ちで錬金術についてほとんど知識のない少女。
そして、隠された少女と少年たちも、今ここに……。
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