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「ふぁ~…ったく暇すぎて体が溶けちまいそうだ」
『お前はいつもだろうが』
「うるせーなクソ刀」
端から見れば只の変人だろう
一人でぶつぶつ言ってるしか
見えないのだから
しかし実際は違う
彼の腰にかけてある刀は
世にも珍しい意思を持つ刀
そしてその持ち主である
この男の名前は市方 虎
全国を旅する浪人である
刀の声は虎の頭に直接
語りかけているため
他の人には聞こえないのだが
その度に虎が声を出して
答えるため一人で
喋ってるように見えるのだ
「はぁ何か楽しい事…」
『虎見てみろ』
虎の言葉を遮り村正が喋ると、虎は村正の言う方角に視線を投げかけた
するとそこには人集りがあり、何やら看板を人々は見ていた
虎も近くに行き看板を見ると看板にはこう書いてあった
『昨晩、町外れの森にて男性の死体を確認。最近起きた刀だけを狙う同一犯による物と認定。犯人の特徴は……』
「なになに犯人の特徴は黒い髪に紅い目、左頬に十字の傷ってか…まるて俺みたいな奴だな」
虎がそう言った瞬間周りの人達が一斉に虎へと視線を向けた
「あ、ありゃ?皆さんどうしたんです?アハハ…ちょいと目が恐いんすけど」
『虎…逃げるぞ!!!』
「了解!!!!」
その瞬間虎は一目散に走り出した。しかし村人も黙ってはおらず一斉に虎を追いかけた
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