――第1話――

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西村(N) 「此処、文月学園は、世界初の特殊なシステムを導入した新学校である。」     明久 「何だよ、Fクラスって…。最下位クラスじゃないか。振り分け試験は自信あったのになァ…。十問に一問は解けたのになあ…。 ――― あ?」        ― 2-A ―       西村(N) 「此処、文月学園は、最新設備を誇る新学校である。」     明久 「わああ…!システムデスクにリクライニングシート!ノートパソコン支給かあ!   あ!フリードリンクサーバーが…!!お菓子も食べ放題なのかあ!!良いなAクラスー!!!」 【窓にへばりついて】        ― 2-F ―       明久(M) 「畳!座布団!ちゃぶ台!これがFクラスの教室~!?」     西村(N) 「此処、文月学園は厳しい。よりよい学園生活を望むなら、よりよい成績を。それが、この学園の定めである!」     明久 「くそー!これが格差社会と言うやつか…!」   福原 「…吉井君、早く席について下さい。」   明久 「はーい…。僕の席は何処ですかー…?」 【がっくり肩を落としながら】   福原 「好きな所にどうぞ。」   明久 「席も決まって無いの!?」        ―席に着く明久―       明久 「はあ……。――お?先生、僕の座布団、殆ど綿が入って無いんですけど。」   福原 「我慢して下さい。」   明久 「先生、隙間風が寒いんですけど…。」   福原 「我慢して下さい。」   明久 「先生…、ちゃぶ台の足が折れたんですけど…!」   福原 「我慢して下さい。」   明久 「無理だっつーの!!」   福原 「はっはっは…。冗談ですよ。」        ―机に置かれる木工ボンド―       西村(N) 「此処、文月学園はやっぱり厳しい!」  
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