――第1話――

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    ― 教室 ―     雄二 「皆!聞いてくれ!Fクラス代表として提案する!俺達Fクラスは、試験召喚戦争を仕掛けようと思う。」   秀吉 「何じゃと!?」   美波 「試験召喚戦争って…、まさか…!?」     西村(N) 「此処、文月学園には、試験召喚戦争、通称試召戦争と呼ばれるシステムがある。   生徒は教師の立ち合いの下、科目の成績に応じた攻撃力を持つ召喚獣を召喚することが出来る。   その召喚獣によって戦争を行い、上位のクラスに勝利することで、そのクラスと教室の設備を交換できるのである。」     雄二 「皆!このオンボロ教室に不満は無いか!?」   男子A 「大ありだあああ!!」   雄二 「だが、試召戦争に勝利さえすれば、Aクラスの豪華な設備を手に入れることだって出来るんだ!」   男子B 「おおおおおおお!!!」   雄二 「我々は最下位だ!」   男子A 「おおお!」   雄二 「学園の底辺だ!」   男子B 「おおお!!」   雄二 「誰からも見向きをされない、これ以上下の無いクズの集まりだ!!」   男子A 「おおおおおお!!!」   雄二 「つまり!其れは、もう失うものは無いという事だ!」   男子B 「!!!!!!」   雄二 「なら、駄目もとでやってみようじゃないか!それに、俺達にはコイツがいる!」 (それに~で明久を指さし)   明久 「え? …――ん?」   雄二 「此処に居る吉井明久は、なんと、観察処分者だ!」   男子A 「アイツが観察処分者だと!!?」   男子B 「すげー…初めて見たぜ…!!」   男子A 「絶望した!!」   明久 「いや~…それ程でも……。」     瑞希 「 …はい。」 【挙手をして】   雄二 「何だ、姫路。」   瑞希 「観察処分者って、凄いんですか?」   雄二 「ああ。誰にでもなれる訳じゃない。成績が悪く、学習意欲に欠ける問題児に与えられる特別待遇だ。」   秀吉 「馬鹿の代名詞とも云われておる。」   美波 「全く何の役にも立たない人の事よ。」   瑞希 「わあ…!本当にすごいんですね!」 【純粋に悪気無く】   明久 「わああああ!穴があったら入りたぁい!!」   雄二 「試召戦争に勝利すれば、こんなオンボロ教室とはおさらばだ!   どうだ、皆!やってみないか!?」   男子A 「おおおおおおおおおお!!!」  
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