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「私も私のこと、イマイチ意味がわかんないよー、っと……」 と、言葉を止めてましろは急に廊下を振り返った。私も驚いてその方向を見る。何もないし、誰もいない。 「…………」 言葉が止んで静かになったとき、耳を澄ませたらまた聴こえてきた。 ピアノの音。 ましろは机から飛ぶように降りて、首を横に揺らした。 「かえろっと」 そう独り言のように呟いてそそくさと扉に向かう。 「ちょ……っ」 その切り替えの早さに私は思わず引き止める。ましろは扉の手前で振り返り、「何?」と眉をあげた。
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