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そんな彼はおもむろに眼鏡をかけ、時計を確認した。
9時前…そう思いながら、テレビを付け煙草に火を着けた。
朝食なんてものは、最近はろくにとっておらず、ただ腹が空いた時にしか食べなくなっていた。
そんなせいか、身長はろくに伸びず、会社の同じ係のメンバーのなかでも唯一160cmを未だ越えてなかった。
吸いはじめた煙草が終わる頃、玄関がノックされる音がした。
確認すると、見覚えのある顔があった。
鍵を開けると、見覚えのある顔のうち、背が異様に高い細身の男が言った。
髪型はいたって今風。端から見たら、所謂ちゃらいような感じもする。
「お前、まだ寝てたのか?遠崎。」
遠崎流那…それが本名だった。昔から名前だけで女性と間違われる事が多かった。
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