恋の予感

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「……………」 佐藤を振り切った3日後。 何故か弁当を作って来た佐藤。 困るからと、逃げた。 今日まで、うまく逃げたと思う。 前回の弁当、どんなモノか知らないが……。絶対、パワーアップしてる気がする。 桜でんぷで、ハートが描かれてるなんて……。初めて現物を見たな。 俺さ。桜でんぷ苦手なんだよ。ごはんに甘いのが乗るの、おかしいよな……。 「!」 いいヤツ発見! 「田中!ちょっと来い!」 田中を召喚し、俺の隣に座らせた。 「これ、佐藤が作ったんだと。彼氏に食わせるのに、その実験台に選ばれたんだが……。俺はもう腹がいっぱいだ」 胸もいっぱい。 「お前が食ってみろ。……お!こんな時間か!ちょっと用事があるから、行くから。田中。よろしくな!」 そこまで一気に喋り、現状を把握できていない2人を残し、足早にその場を後にした。 やれやれだな。 まぁ、用事があるのは嘘ではないし。 中抜けの報告をして、さっさと会社を出る事にした。ついでに得意先に顔を出して、そのまま帰るかな。 「どうだ?近くに来たか?」 会社を出て、すぐに電話をかける。相手は愛娘の春菜だ。
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