頑張れ、俺

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「ジムも通うようになって、すっかりスロット行けないんスよ」 彼女は、健康オタク寄りらしい。社会人になったら、意識しないと運動しないじゃない? そう言って、八嶋をジムに連れて行くらしい。 「そりゃ、5キロ落ちるわな」 しかし。 5キロ減のわりに、痩せた!って感じではないんだよな。 「ジムが効いてますよ。筋肉ついてきたっすよ」 健康的に痩せると、こんな感じになるんだろうか? 「俺もそのジム行けないか?」 一人で行くのは気が引ける。 赤信号、みんなで渡れば怖くない。 ジム通い、八嶋がいれば怖くない……だ。 「マジっすか?明日ジムの日なんすけど、行きます?」 八嶋は、俺が行くのを快く迎えてくれるようだ。 こいつは25歳と若いが、仕事はきっちりやる。話も何故か合う。 上司と部下の関係より、友達としての方がいいんじゃないか。たまに本気でそう思う。 「彼女も一緒っすけど」 それは構わないさ。 八嶋の彼女も見てみたいし。 若い世代と仲良くしてれば、俺自身も若返りそうな気もする。 何より、桜との話題も仕入れる事ができるだろう。 一石二鳥だ。 まさしく。
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