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ト、ト、トトトトトトト…
「きゅうりを切るの…速いですね」
「…そうかな…」
結局、僕は死神のために、二人分の料理を作っている。料理には自信があるほうだ。
黙々ときゅうりを切る僕。
それを隣でのぞいている、死神。
おかしな構図だが、はた目から見れば…親が旅行に行っている間、家で自分達のご飯を作っている兄妹、と言えばわかりやすいだろう。
もっとも、僕からしてみればこの娘は妹でもなく、僕の親に関しては、考えてはならないような…妙な神秘化を遂げているような存在だ。
ジュウウウゥゥ…
「ん、そろそろ焼けたな」
「楽しみにしておきましょう…」
そういうと死神は、リビングのテーブルのほうに歩いていった。
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