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近代都市を思わせる都心部のはずれに、その屋敷は存在していた。
銀色の柵で囲われた庭では門を入り、地面にしかれたレンガの通路を進む途中に、血のように真っ赤な薔薇が誇らしげに咲き、それと相対して毒気を持つような濃い緑色の葉を嵩ます。
そして道を抜けると、一軒の大きな御屋敷が目の前に佇む。
その屋敷は、すべて黒一色で塗られており、窓は全て閉じられている、どこか閉鎖的な雰囲気を醸し出していた。
普通の民家が立ち並ぶ住宅街から少し離れたところに存在するその屋敷は、地域住民から”魔女の城”と呼称されていた。
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