剣闘士パントニウス

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「何だ、柄にもなく緊張しているのか? お前らしくもないな」  コロシアムへと向かう道すがら、奴隷商人が臭い息を吐きかけてきた。 「だが無理もない。今日の試合に勝てばお前は晴れて自由の身。命を掛けた剣闘から卒業できるんだからな」  剣奴のパントニウスはそんな商人の言葉には眉ひとつ動かさず、己が集中力を研ぎ澄ますことに努めた。
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