198人が本棚に入れています
本棚に追加
珀は近くに居た野菜を並べている老夫婦2人に話を聞くことにした。
「この国には信長様と言われる方がいらっしゃると聞いたのだが、一体どういうお方かお聞かせ願えんか?」
じいさんの方が答える。
「あのお方は随分と風変わりなお方じゃ。遊び相手など身分を選びなさらん」
ばあさんが話に加わる。
「そのせいで家臣達からは冷たい目で見られていらっしゃるとか、だが……」
ばあさんはそこで話を切る。
「だが…?何かあるのか!?」
珀はばあさんに先をうながす。
「『いけめん』なんじゃ!目の保養になるんでのう、あたしゃあ信長様が好きだねぇ」
じいさんが負けじと言い返す。
「お顔では無いじゃろうがっ!!!?信行様だってお優しい顔をしていらっしゃる!!」
「ふん!信長様を狼とすれば信行様は兎じゃな」
「お前は何と罰当たりなことを…!!」
このままいるとめんどくさくなりそうになるので、珀はこの場から離れることにした。
.
最初のコメントを投稿しよう!