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とりあえず風呂に入れと案内されたのは露天風呂で…。 しかもほぼ貸し切り状態で…。 有り難いやら申し訳ないやらの気持ちでいっぱいになりがらも、芯から冷えた体を温める事ができた。 「浴衣まで借りて悪いな」 ダイチは俺の濡れた服の代わりに旅館の浴衣を貸してくれた。 充分に温まった体に触れる柔らかい布の感触がサラリとしていて気持ちがいい。 ホクホクな気分で歩いていると、突然目の前を歩いていたダイチが振り返った。 「なぁ、どうせだから泊まってったら?」 「えぇっ?!」 「部屋空いてるし、それに今から帰るにはもう時間も遅いだろ?」 確かに…。 ぶっちゃけ自分の住んでる街からここまでがどれくらいの距離かわかってないし、(行きはほぼぼんやりしてから)明日になったらまたここに来ようと思ってたから、泊まらせてもらうのはとても有り難い。 でもやっぱ普通は金払って泊まる所に、タダで泊めてもらおうなんてちょっと…ってかかなり図々しいんじゃないか…? それに俺とダイチはついさっき出会ったばかりだ。
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