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人並みに批判中傷の対象にはなった事もあるけど、自分でいうのも何だがもわりとさっぱりしている性格のおかげでそんなに気にする事もなく今まで生きてこれた。 しかし、今回ばかりはそううまくいきそうにない。 その理由は、今回俺がフラれた相手にある。 相田トウマ。22歳。 彼は俺の幼なじみであり、親友であり、兄のような存在だった。 容姿端麗、スポーツ万能、何でもこなす彼は誰にでも好かれていて俺の自慢であり、また憧れでもあった。 その憧れや自慢は、俺の成長と共にいつしか淡い恋心になっていて…。 でも所詮彼はノーマルな人間。 想いを伝えるなんてできっこない。 手の届かないその恋心を埋めるように、俺は何人もの男と寝た。 ある日、たまたま遊びに来た彼に他の男と寝ている所を見られてしまった。 嫌われるおしまいだと諦めていたら、彼は言った。 「ユウリを抱きたい」 と…。 嫌われるとばかり思っていた俺は喜んで脚を開いた。 彼の好きな事なら何だってやった。 抱かれる度に俺は何度も好きだと言った。 彼は「うん」と言うだけで「好き」とは言ってくれなかったけど、いつかきっと言ってくれると信じていたから…。 俺の世界は彼だけだった。 好きで好きで好きで、たまらなく好きで…。 そして今日ついさっき突然、その世界は崩壊した。
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