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整備士や機械技師が慌ただしく動き回っていて、地上のような静けさはない
皆、ミラを気にすることもなく仕事に励んでいる
ミラはここに来るたびに思う
もしここで俺が、自殺を宣言したら、皆はどうするだろうか
答えは聞かなくてもわかる
全員が掌を返したように俺に優しく接するだろう
ミラはそう考えるが、決していい気分にはならない
特別なんて求めていないから
今のミラにとってこういう幼稚な思考が少しの楽しみになっていた
楽しみを見いだすこと、それは大変なことだった
ミラは人込みの中を進んでいく
誰かがミラにぶつかりそうになると、ミラはそれを避けた
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