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明後日か…。確かその日は特に何にも予定がなかったはず。
「成る程。ところで快斗、明後日のショーは何処でやるんだ?」
「え?ジイちゃんの店の近くにある『colorful』っていうBarだけど…って、まさかお前」
俺が言いたい事が分かったのか、快斗は少し引き攣った顔でこっちを見てる。
「よし、俺も連れてけ。不本意だが、お前の助手をやってやるよ」
「うわぁ、やっぱり~!」
満面の笑みで言ったら、快斗は大袈裟なリアクションでソファーの背もたれに倒れ込んだ。
「ていうかさ、助手って何?いつ誰がそんなの決めたの」
「たった今、俺が決めた。お前の助手って事にしとけば、常に近くにいられるし色々やりやすいだろ?じゃあ、そういう事でよろしく」
そんな勝手な~とか言う快斗を無視し、俺は今回の事について警部に連絡すべく電話をかける。
「―はい――ええ、分かってますよ――はい、はい。それでは――ふぅ」
「随分長かったが、誰に電話したんだ?」
「ん?ああ、目暮警部」
不思議そうな快斗に携帯を仕舞いつつ答える。
「警部なら何か知ってるかと思ってな」
ついでに俺も参加するって言ったら、危ないからってすげぇ猛反対を食らった。でも友人だからどうしても参加したいって説得して、絶対に無茶しないことを条件に許可してくれた。
「無茶しない、ねぇ…警部も難しい条件出してきたな」
その事を快斗に伝えたら、何故か快斗はどこか遠い目をしていた。
「何だよ、その目は」
「だってなぁ、新一が無茶しないってかなり難しいだろ。気になったら後先考えずにまっしぐらの大馬鹿推理之介君?」
「大きなお世話だ。だいたい、人の事言えるかよ。無茶やってんのはお前もだろ」
じゃなきゃ、いくら真実が知りたいからって怪盗キッドなんかやるか。それだけで十分無茶してる。
「まぁ、確かにね。お互いほどほどにって事で。さて、助手やるんなら色々打ち合わせしないとな…この後ヒマ?」
「そうだな。今日は特に予定ないし、このままやるか」
「OK。じゃあまずは…」
その日は明後日に向けて簡単な打ち合わせを行い、明日本格的に行うということで快斗と別れた。
こうして、俺も事件に参加が決まったのだった。
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