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「私は咲哉 真生と申します。 あの、面接はどなたがなさるんでしょうか?」 一瞬総司の目が冷たく光るが、すぐに元の柔らかな表情へ戻り面接に関しては副長が全て担当していると告げた。 間者ならば即刻その場で斬り捨てられると、世間話でもしているような口調で笑う。 「真生さんは平気だよね、間者なんかには見えないし。」 そんな考えは微塵も無い上、本当に間者なら肯定する筈もない質問へ頷きだけ返す。 面接と銘打った副長直々の取り調べに対し、真生は少しだけ不安を覚えた。 胸中へ重苦しいものを抱えたまま、副長室の前に到着する。
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