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それを聞いたノアの目にあった戸惑いの色は消え去り、変わりに敵意が宿っていた。
「何故シアをアリスと呼ぶのかはわかりませんが…カノンさんは私を壊した方を知っていて、尚且つシアの居場所を知っているんですね」
何の確信があるのか
ノアはそうカノンに言う
「あぁ。そうだな」
カノンは隠しもせずにあっさりと認めた。
「しかし私の質問に答えず私ばかり答えてばかりでは不公平ではないか?」
機嫌が悪くなったのか声がある程度低くなるカノン
「それはすみませんでした。しかし愛…ですか…言葉に表して理解できるものではありません」
「何故?」
「カノンさん、愛しています」
「…は?」
ノアの唐突な発言に奇異の視線が集まる
言われたカノンは目をパチパチさせていた
「カノンさんはいまどう思いました?」
「気持ち悪くなったな」
「…ええ…そうでしょうとも。親しくもない人物に愛を囁けばいいという行為には何の意味もないのです」
「ふむ」
「心から異性を想い、互いに傍にいるだけで満たされる…そんな感情です」
「充実感というものか。」
うーんと考えながら首を傾げそして納得したのかうなずくカノン
「さっぱりわからんが知識として認識した」
「そうですか」
「そうそう。君に言うことがまだあったのを忘れていた」
「何か?」
「実はクイーン…まぁアリスを連れ去るようにトランプ兵に命じた女に、ノアくんを修理に出したのがバレてしまってね☆」
「……つまり」
「うん。その内君を壊した張本人とか色々くると思う」
あっけらかんと悪びれもなくカノンは言う
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