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立っていた人物は黒のシルクハットにスーツ姿で長い黒髪を後ろで一つにまとめていた
「…誰かしら?」
百合は先ほどの穏やかな声色とは違い低く冷たい視線を向けながら言った
立っている人物は軽くため息をついていった
「その前に刀を下げていただけるならありがたいですね」
「お前が百合に危害を加えないと決まった訳ではない」
アイズはきっと睨みながら人物を睨みつける
物言いに気分を悪くしたのか眉を顰(しか)めてから突き刺すような殺気をアイズにむけ言葉を発する
「だまれ」
「っ・・・」
ビクリとアイズの体が震え言いようのない感情がわきあがる
こいつは危険だと信号が告げている。
「アイズ下がりなさい。」
「しかし・・・」
「アイズ。」
百合が強く言えばアイズは向けていた刃を下げた
「・・・もしや彼女もヒューマアンドロイドというものですか?」
「ええそうよ。」
「これはまた・・・よく出来ている・・・人間と間違えましたよ。」
物珍しそうにアイズを見つめる
「私は如月 百合。貴方は?」
「これは挨拶が送れてすみません。私はカノン・ハットベルマンと申します。ここの近くのスクラップ場に捨てたノア君は直していただけたのかと見に来ました。」
「ふうん?ハットベルマンさんは捨てたくせに直してもらったら引取りに来た?随分都合がいいのね。」
「いえ引取りなんてしませんよ面倒事は嫌いなんです。」
「なら何しにここへ?」
「先ほども言いましたよ。ノアくんに会いに来たとね」
「・・・貴方が扱きを使って壊して捨てたんでしょう?」
「そういうのは決めつけと言うんですよ。」
「・・・わかった。誤解がないように質問するわ」
「かしこまりました。」
「ノア君を壊したもしくは壊すように命じたのは貴方」
「いいえ」
「捨てたのは何故?」
「私では治せませんからね。それに貴方なら拾うとおもっていました」
にっこりとカノンは笑うとパンパンと手を叩いた。
すると白いテーブルと椅子がが部屋に突然現れた
テーブルには紅茶と美味しそうなお菓子が並んでいる
「長話になりそうですから。お茶会にしよう」
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