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「愛だ」
あまり騒がしくもなかった部屋にしんっと静寂が生まれる。
そしてカノンには何を言っているのだろう・・・という不信な視線が集中していた。
「なんだ?そんなに変な事をいったか?」
「変も何も・・・それは人がもっている感情じゃない。なんで貴方がそれを聞くのよ。」
「当然じゃないか。機械人形が心をもっている、そして人に愛情を持っているのだろう?」
「何故面識のない貴方がわかるんですか」
ノアは一番の疑問を問いかけた。
カノンは特に悩むそぶりも見せずあっさりと答えた。
「アリスの様子をみてわかった。実はちょっと天然な友人が異常なんではないかと言うくらい愛し愛されという恋人と仲良くしているがどうしてそんなにも執着がもてるのかさっぱりわからない」
本当にわからないのか眉を寄せて皺を作っている
「本人に聞いてもぽやぽやしているし手のかかるこで・・・それはまぁいいな。アリスもノア君が壊されたと知って大層嘆いてな・・・」
カノンが話を進めていてノアは話に出てくる『アリス』というキーワードが引っかかった。
「すみませんが・・・アリス、というのは?」
「あぁ。すまない此方では瑠川シアという名の娘だ」
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