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「リーエフ・アズニア君、キミはいつも授業をサボるが、何か理由があるのかな?
よければ、聞かせてくれませんか?」
ハイドは先ほど教室でリーエフに向けた笑顔とは違い、
素直に相手を安心させるための笑顔を向けた。
「あ、あぁ…。
ただ、分かりきったようなことを今更やったところで授業に出る意味はないからな。
理由はただそれだけかな。」
リーエフはハイドのその笑顔に戸惑いつつも、質問に答えた。
「う~ん…。
そう言われてしまうと…困りましたねぇ。」
ハイドは手を顎に添え、何かを考え始めた。
そして幾分かが経ち、
ハイドは何かがひらめいたようで、
「あっ」と声を発しリーエフに声をかけた。
「決まりました。
リーエフ・アズニア君、キミに罰を与えます。」
いつもと違うハイドのその言葉にジェフとカリンは、
驚きを隠せずに狼狽えていた。
しかし、
罰を言い与えられた当の本人は驚くでもなく、怯えるでもなく、
ただ、面倒くさそうにその場に立っているだけだった。
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