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【ハル】
「はい、お待たせ」
【ミウ】
「ありがとです」
【ハル】
「熱いから気を付けろよ」
【ミウ】
「ふ~ふ~……あちち!…ふ~ふ~」
【ハル】
「これ飲んだら行くが、何か持って行く物あるか?」
【ミウ】
「ぷは~!ミ…私は必要な物はこの中に入ってるので大丈夫です!」
【ハル】
「あ~無理に言い直さなくてもいいって。寝言で“ミウ”って言ってたぞ」
【ミウ】
「ふぇ!?寝言ですか!?」
【ハル】
「あぁ。“ミウ、もう食べられないです~”ってな」
【ミウ】
「はぅ~!恥ずかしいです~」
着替えを見られて恥ずかしくないのか、と言う突っ込みはやめておいた。
【ハル】
「とにかく、変に気を使ったり遠慮したりするなって事。わかったか?」
【ミウ】
「分かりましたです!…あ!分か…わか…」
【ハル】
「あ~はいはい…今すぐ慣れろとは言わんから」
【ミウ】
「うにゅ~」
【ハル】
「それじゃ、そろそろ行くか」
【ミウ】
「あ!ハル!これ渡すの忘れてましたです!」
【ハル】
「ん?手紙?」
【ミウ】
「お父さんから渡すように頼まれたです」
【ハル】
「“俺”が?…ん、何か書いてあるな」
ミウから渡された手紙を開けようとした所、裏面に何か書いてある事に気付いた。
【ハル】
「えっと…『旅の果て、大事なモノを失った時、本当に大事なモノに気付くだろう』…んー意味がわからないな」
【ミウ】
「ミウはお父さんからは何も説明はされてないのです…」
【ハル】
「まぁいいか。手紙の内容を見れば…」
【ミウ】
「うゆ?真っ白ですね」
【ハル】
「う~ん…ますます分からなくなったな」
【ミウ】
「ミウはちゃんと預かったまま渡したですの」
【ハル】
「ま、いっか。今は早く行かないとみんなに見付かっちゃう」
【ミウ】
「見付かっちゃうといけないですか?」
【ハル】
「いや、いろいろ面倒だからな…」
【ミウ】
「はう…そうですか」
【ハル】
「そ。んじゃ、今度こそ行くか!」
【ミウ】
「はいです!レッツゴーなのです!」
こうして俺は育った村を旅立った。
未来から来た俺の娘、ミウと共に、今は知らない未来を変える旅へと…
………………
【オヤジ】
「…はっ!バカ息子が旅立ったか…。絶対生きて帰って来いよ!」
【ハル】
「?」
【ミウ】
「どうしたですか?」
【ハル】
「いや、何か聞こえた気がしたんだけど。多分気のせいだ」
【ミウ】
「そうですか」
~$未来少女$END~
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