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【ハル】
「これは…」
かなり錆び付いているが、たしかに俺の持っている首飾りと同じ物だ。
【ハル】
「ミウちゃん、これどうしたの?」
【ミウ】
「はい。これはこの世界に来る前に、お父さんがお守りにって渡してくれたのです」
【ハル】
「お守り…ねぇ…」
俺自身この首飾りをお守りとして持っている。
捨てられてた俺が、唯一持っていた物らしい。
【ミウ】
「? どうしたですか?」
【ハル】
「ううん。ちょっと考え事」
【ミウ】
「お父さん…この首飾りずっと大事にしてたのに、私に預けてくれたのです。唯一持ってた親の手掛かりと成りうる物らしいのですが…」
【ハル】
「…ミウちゃん……」
【ミウ】
「はい?」
【ハル】
「キミは本当に俺の子供なのか?」
【ミウ】
「だから最初から言ってるですよ~!ぶ~」
今まではただの偶然だと思っていたが…
【ハル】
「これはもう…」
【ミウ】
「うゆ?」
【ハル】
「もう認めるしかない…か?」
【ミウ】
「お父さん?」
【ハル】
「お父さんはやめてくれ」
【ミウ】
「でも…」
【ハル】
「あぁ、もうわかってるって。もう認めるよ…ミウ」
認めはしたが、一体ミウは何のためこの世界へ?
そもそも…どうやって未来から来たって言うんだ。
【ミウ】
「ハルさん?」
【ハル】
「ハルでいいよ。どんな事情で来たか知らないけど、この時代にいる間は…そうだな…兄と思ってくれ」
【ミウ】
「はい!わかったです、ハル!」
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