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彼は頭を抱え込んで絶叫した。
その目は病的に赤黒く濁って、頬はゲッソリとこけ、髭はボウボウに伸び放題だ。
最後にいつ食事をしたのかも、覚えていない。
とその時、サメの大群の後ろから大鎌を肩にかついだ黒マントの骸骨が現れた。
それは、だんだんと近付いてくる。
これで彼の志望大学合格の夢は、叶わぬものとなってしまった。
一生……。
黒マントの骸骨は死神であり、しかも、それだけは幻覚じゃなかったのだ。
【了】
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