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ひとりの者が同意する。
「そうだろうな。我が国ではあらゆる手段を講じ、彼らと連絡を取ろうとしたがムリだった。なしのつぶて。うんとも、すんとも言ってこない。後ろめたいところがあるのだろう。だいいち、連れて行く者たちにヒドイことをしないのなら、最初で目的を告げているはず。地球の者を全滅、という言葉に彼らの残酷さが現れている」
もうひとりの者が立ち上がった。テーブルをどんと叩いて、主張する。
「奴らの要求は飲むべきではない。決まりだ。理不尽に過ぎる。人を差し出してみろ、エスカレートしていくぞ。次は二百人、今度は三百人。地球人は無条件で言いなりになると思われたら、おしまいだ。ぜったいに戦うべき」
その場の者がみな、うなずく。
戦闘態勢が整えられる運びとなった。
まずは、軍事力に優れたある国がミサイルを発射する作戦。最新型であり、今のところ世界でいちばんの強力さ。
円盤を全滅とまではいかないが、かなりの機体を破壊できるに違いない。
敵に動揺が走ったところで総攻撃。各国が、力を合わせ。
世界中には兵器が充ち溢れている。ケチケチしないで撃って射ってうちまくればよい。
これは、戦争だ。
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