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それに“一人暮らし”はこの人にとっても私にとってもおいしい話。
私がここに帰って来なければ、この人は男を連れ込み放題。
私だってこの人が男を連れて来る度に気を使って真夜中に外に出掛ける必要も無い。
『・・分かった。私ここを出て行く。』
正直、お金の当てはあった。
だから私は頷いた。
『そう、頑張ってね。』
母親は私にそっくりな顔でニッコリと微笑んだ。
◆◆◆◆◆
「凛、バイト紹介してくれない?」
一人暮らしをすることが決まった私は、その日の夜、繁華街の溜まり場に姿を見せた遊び友達の凛に声を掛けた。
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