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「知ってる。」
いつまでも笑い続ける瑞貴に溜息しか出てこない。
「なんか用事があったんじゃないの?」
私の言葉に笑いを止めた瑞貴。
「凛と何を話してたんだ?」
瑞貴がメッシュの入った茶色い髪を鬱陶しそうにかきあげた。
「髪、切れば?」
凛との会話の内容を話したくない私はそれとなく話題を変えた。
「なんで?」
「鬱陶しくない?」
「別に、お前の方が髪、長いじゃん。」
瑞貴が私の胸の下まである髪を指差した。
「私はいいの。似合ってるんだから。」
「じゃあ、俺も似合ってるからいいじゃん。」
瑞貴は自信たっぷりに言い放った。
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